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Dynabook KIRA V634 を買ったので Fedora 20 をインストールしてみた

薄くて軽くて高性能なノート PC が欲しくなって、Dynabook V634/W7K を買ってみました。Intel 第四世代 CPU はまだ買ったことがなかったので、これが Haswell 初体験です。

今まで MacBook Air を使っていたので、PC 選びの基準は MacBook Air でした。MacBook Air はコストパフォーマンスを含めてすばらしいマシンだと思いますが、画面解像度の高さが 900 ピクセルしかないことと、Fedora 20 で英数・かなキーを認識してくれないのが数少ない残念ポイントでした。それでなんとなくネットを見ていたらこのマシンが目に入り、衝動買いしてしまいました。
やったね!これからはお出掛け前の気分で MacBook Air と Dynabook V634 を選べるね!
dynabook_vk632.jpg
Dynabook はハードウェアデザインもかなり MacBook Air を意識して作られたようです。キーボードの感じなんかは特に MacBook Air を追いかけてる感じがしてます。

Dynabook V634 は、私が見かけた PC の中では私のマシン選びの条件を一番多くクリアしていました。

画面解像度が高い

画面の物理サイズは、Dynabook V634 の高さは MacBook Air よりひとまわり小さいです。
画面解像度が 2560 x 1440 なので、UI が随分小さく細かくなったように感じます。
だがそれがいい。これだけ解像度があるとタイトルバーがやたら太い GNOME3 を使う上でとても安心です。

薄い、軽い

外出時の持ち運び用途なので重要。MacBook Air が重く感じてきたのでそれより重いのは NG。
MacBookAir が 1.35 kg、Dynabook V634 が 1.12kg なので若干軽いらしいです。持ってみた実感として軽くなった印象は…少し軽くなってる??

メモリ 8 GB

開発で DB やら eclipse やらいろいろ動かすので積めるだけ積みたい派です。
Dynabook V634 は 8GB (おそらく DDR3)なので、悪くはないレベル。次のモデルではぜひぜひ 16 GB とか検討して頂けると泣いて喜びます。

ストレージは SSD のみ

MacBook Air の高速環境に飼いならされた身としては SSD もはずせないポイント。
けれど容量にはそれほど要求はなく、120 GB あれば十分でした。Dynabook V634 の SSD は 256GB なのでかなり潤沢です。
最近のメーカー品だと HDD とのハイブリッド構成なんかもあるそうですが、ディスクは音や重さを考えると返ってないほうがいいのかなと思います。

Haswell 搭載

CPU も最高クラスが欲しいわけではありませんでしたが、電源消費が改善されたと噂の Haswell であることは条件でした。Dynabook V634 は Intel Core i7-4500U です。
Dynabook V634 はバッテリーの持続時間が長いことでネット上では大きく扱われているようですが、この辺は Haswell の功績が大きいのではないでしょうか。ちなみに、私の買った V634/W7K の駆動時間は 14 時間です。同じ大きさで画面解像度がひとまわり小さい V634/W6K は 22 時間連続稼動するそうです。

液晶パネルはノングレアではない

公式サイトには SuperView LED液晶とあります。パネルの種類はあまり詳しくないのですが、ノングレアではないです。
照明が綺麗に写りこみます。人によってはすごく気になるポイントだと思います。
他のスペックが満足できるレベルだったので、この点は妥協しました。開発用途として使うつもりなので画質にはそれほどこだわらないので、気になるようならアンチグレアシートなど検討してみようと思います。



ということで、Dynabook V634 は軽い・早い・画面が広いという私の中の条件を納得できるところで達成していました。

ただしお値段は日本メーカー製だけあってだいぶ高いです。
ハードウェアスペックやマシン自体の作りを比較すると MacBook Air の品質の高さを再認識させられます。あの値段であのスペックとなれば、OS うんぬんの話は抜きにしても、人気が出ないはずはないです。この辺はもう少し日本のメーカーにも考えて欲しいところ。

Dynabook V634 開封の儀

今回はメーカー直販サイトの Toshiba Direct で買っています。税抜き 17 万円となっていましたが、会員登録すると会員価格の 15 万円(税込み 16 万 2000 円)になります。
サイトには 5 月末の出荷を予定とありましたが、水曜朝に注文して土曜昼には手元に届きました。

届いたパッケージがこちら。マシン本体と比べるとちょっと大き目の梱包です。
package.jpg

MacBook Air と並べた写真です。
液晶ディスプレイの物理サイズが MacBook Air より横長なこともあって、少し小さくなっています。
2shot01.jpg

厚さは MacBook Air より厚いです。横から見るとぽっちゃりめなシルエット。
2shot02.jpg

電源アダプタも細身でした。最近はメーカー製でもコンパクトなんですね。
大抵本体重量には含まれないパーツですが、持ち運びはするのでこれも重要なポイント。
ac_adapter.jpg

Dynabook V634 に Fedora 20 をインストールする

MacBook Air はデュアルブートで使っていましたが、Dynabook V634 はプリインストールされている OS は捨てて Fedora 20 をクリーンインストールしました。

が、これがなかなか厄介で、結局インストールするのに 1 日ほど試行錯誤をしました。
方法としては USB メモリに Fedora 20 の Live Image を書き込んで、USB メモリからブートして HDD にインストールする、といういつもの手順で OK です。ネット上には先に BIOS で Secure Boot と UEFI を無効にするという情報があったのですが、UEFI については Fedora 20 の Live Image が UEFI ブートに対応しているので有効のままでインストールします。というか、UEFI を無効にする(Dynabook V634 では CSM Boot というモードになる)と Fedora 20 の Live Image をブートローダーが認識してくれないようでした。

私が苦戦したのは Fedora 20 の Live Image を描き込んだ iPod Nano を Dynabook V634 が起動ディスクとして認識してくれない点でした。
使っていたのはこちらの旧世代 iPod Nano です。
ipod_nano.jpg
液晶がやられて買い換えたので今はただの USB メモリとして使っています。いかんせん MacBook Air ではこれを起動ディスクとして認識できていたので、Dyanbook V634 も認識してくれるだろうと思い込んでしまったのが間違いでした。

BIOS の起動ディスクの優先順位設定では USB Memory という項目があるのに、iPod Nano をつないでも UEFI のブート画面には USB Memory というメニューが表示されないのです。それでもしや BIOS の設定ではなく USB メモリ自体が問題なのか??と思って別の USB メモリに Live Image を書き込んで試してみたところ、見事にブートすることができました。
usb_memory.jpg
急遽近くのお店で買った USB メモリ。8GB で 1300 円なり。
安いお店ならもっと安く手に入りますが、すぐに欲しかったのでここは勉強料として。


usb_memory_boot.jpg
そして USB メモリを Dynabook V634 が認識してくれた記念すべき瞬間。

それでは私の失敗談はここまでにして、インストール手順にいきます。

BIOS で Secure Boot を無効に、UEFI を有効にする

電源を入れたあとすぐに F12 キーを押し、BIOS 設定画面に入ります。
Secure Boot だけ変えればいいはずですが、あれこれいじってしまったので念のため BIOS の写真も載せておきます。

まずは左サイドメニューの Security ページで、Secure Boot を Disabled にします。
Secure Boot の設定項目は UEFI が有効になっている場合だけ表示されます。
bios_security.jpg

次に UEFI が有効になっていることを確認します。
Advanced ページの System Configuration を選びます。
bios_advanced.jpg

更に設定画面が出るので、Boot Mode が UEFI Boot になっていることを確認しましょう。
あとは右サイドメニューの Save and Exit から、設定の変更内容を保存して終了します。
bios_uefi.jpg

USB メモリに Fedora 20 Live Imge を書き込む

この手順はいつも通りで大丈夫です。
今回はデスクトップ PC の Fedora 20 環境で liveusb-creator を使ってライブメディアを作ってみました
Windows PC では何かしらのプログラムで、Mac OS X では dd コマンドで USB メモリに Live メディアの iso イメージを書き込んで下さい。

既存の Fedora 20 環境で liveusb-creator をインストールし、実行します。
# yum -y install liveusb-creator
# liveusb-creator
liveusb_creator.png
liveusb-creator を実行すると GUI のウィザードが起動するので、Browse ボタンからあらかじめダウンロードしておいた Fedora 20 の Live メディアを選択し、Target Device 欄に書き込む USB メモリが選択されていることを確認してください。Create Live USB ボタンを押せば Live メディアの作成が始まります。
書き込む iso イメージはネットワークからも取得できるようですが、見た感じデフォルトは Fedora 18 になっていました。ちょっと古いですね。

Fedora 20 を Live メディアからインストールする

Live メディアを作った USB メモリを Dynabook V362 に接続し、電源を入れてすぐに F12 キーを押しておきます。UEFI の起動ディスク一覧が表示されるので USB Memory を選択します。Fedora 20 が起動するのでインストールを進めていきます。
そのままではインストール先ドライブの選択で 13 GB 程度残った空き領域にしかインストールできないので、既存の Windows パーティションや UEFI の載ったパーティションなど、すべて削除します(Windows は捨てる構成でインストールするためです。デュアルブート構成にする場合、適切にパーティションを組んでください)。
インストール完了後に再起動すると、Fedora 20 を起動できます。

Intel HD Graphics の Linux 用ドライバーをインストールする

Fedora 20 のインストール完了後には、Intel のグラフィクスドライバーを入れておきます。
Dynabook V634 の GPU は CPU 内臓の Intel HD Graphics 4400 です。Intel が Linux 用のグラフィクスドライバーを公開しているので、これをダウンロードして実行します。インストールしたのは 64 bit 版 Fedora 20 なので、Graphics Installer 1.0.5 for Fedora* 20, 64-bit をインストールします。インストール手順はこちらに公式ドキュメントがあります。
インストール前には、忘れずに Fedora 20 自体をアップデートしておきましょう。
# yum -y update
# rpm -iVh intel-linux-graphics-installer-1.0.5-20.intel20141.x86_64.rpm
# intel-linux-graphics-installer
intel-linux-graphics-installer を実行すると GUI ウィザードが起動するので、案内にしたがってインストールします。特に選択項目などはありません。

所感

一時は(Windows PC が欲しい訳ではなかったので)置物と化するかとはらはらしましたが、なんとか開発環境として使えるようになりました。
Haswell 世代の CPU は登場前後から CPU パワーそのものよりも消費電力の低減が注目されていました。私も次にモバイル PC を買うなら Haswell にしようと決めていたので、Dynabook V634 でもバッテリーへの期待感は高いです。これからじっくり使い込んでみたいなーと思います。
eclipse.png
うんうん。私の好きなレイアウトでもこの広さ。これならコードいっぱい書けるぜ!

そして今回の件から私が得るべき教訓は、普段のファイルのやりとりはクラウドサービス経由でも、1 つくらいは手元に USB メモリを置いておけということだ…。iPod Nano は USB メモリとしても使えるけど、あくまで音楽プレイヤーですからね…。


  Linuxお買い物  コメント (0) 2014/05/25 19:49:45


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