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のっちよー!

いろいろな意味で思い入れの深いシュタインズゲートに続く、科学アドベンチャーシリーズ第3弾ロボティクス・ノーツが発売されました。
ついにきたか!(ガタッ
とりあえずトロフィーをコンプリートするところまでいったので、ちょっとレビューっぽいものを書いてみようと思います。
あ、のっちよーは『さよなら』とか『またね』とかいう意味の、種子島の方言らしいです。
『おじゃりもうせ』は『いらっしゃいませ』だとか。
おじゃりもうせ!

言葉の響き的にはのっちよーのが可愛いですね。使っちゃいそう。
のっちよー!

ロボ部

このゲームはロボ部でロボット開発に情熱をかける高校生のサクセスストーリーです。血と汗と涙の青春物語です。舞台は南の島、学園生活としての舞台は夏。しかもとどめにメインヒロインはポニテ熱血少女です。
まさに王道(笑
うん、暑いっすなー。高い青空が目に浮かぶぜ(というか随所で見られる)。

シナリオとしては、ほぼ素人の高校生が等身大のロボ作りに挑戦していくという形で進んでいきます。作るロボットは巨大ロボットですが、核エンジン搭載とか螺旋力使えたりとかはなく、高校生の資金と技術力で折り合いをつけながら、身の丈にあったロボットを作っていきます。
大学生が主人公になるとシュタゲくらい無茶もできるんでしょうが、高校生のやることなので理想と現実のギャップに悩んだり、少しの油断で大失敗したりとかがあります。ロボ部部員に万能キャラはなく、それぞれの得意分野を活かし力を合わせていきます。その辺はいかにも青春ものといった感じ。
世界を救うのは英雄じゃない!という趣旨のキャッチコピーの通り、世界を救うという立場に立たされるのは本当にたまたまで、あくまで学生生活の中で青春していた高校生にフォーカスされたシナリオでした。

ストーリーの盛り上がりは後半から終盤に集中している印象を受けました。たぶん原因は主人公の性格かなーと思っています。
主人公は終盤まで、部活に没頭するというよりはメインヒロインの保護者役に徹しています。クールというか、ロボット作り自体を現実的に捕らえてる感じです(問題解決担当とも言う)。
この辺が、率先してラボメンを引っ張っていたオカリンとは対照的で、ストーリーが純粋な熱血ストーリーにならない要因な気がしています。
反面メインヒロインのあき穂はロボット大好きの熱血少女で、悩みながらも一生懸命やりたいことをやっていく、とても青春サクセスストーリーの登場人物らしいキャラでした。これであと実力があれば真のカレイドスターにも(以下略
ロボットものはあき穂が、ミステリー要素は主人公が担当という2本軸の構成です。

なのですべてが繋がっていく終盤ではあとは全力で戦うだけになって、ロボットモノとしての王道展開がかなり押さえられていました。特に最終決戦前の準備作業やブリーフィングはまさに決戦前夜という感じで熱いです。
ロボットバトルは ADV ゲームなので迫力に欠ける印象ですが、こういった作戦準備段階での作りこみでは ADV の長所が出てくるなーと思いました。ロボットゲームはパイロットや戦闘に重点が置かれがちなので、こういう裏方というか縁の下をしっかり描写してもらえるのはとても嬉しいです。
ロボットバトルについては、10月にアニメ化が決まっているのでそちらに期待しましょー。

神代フラウ

ヒロインのルートだとあき穂に次ぐ面白さだったのがフラウルートです。
フラウはダルの女版というか、腐った引きこもり天才同人プログラマーです。言動はダルと似たり寄ったりですが、腐と言いつつそれほど腐った発言は多くない感じでした。ちょっと鎖骨鎖骨言ってるくらいですね(いや十分重症なのか…??)。

同人プログラマーだけあって、フラウルートにはフラウの作った同人ソフトや同人サークルの仲間が絡んできます。これを言っちゃうとロボティクスノーツのコンセプトと相反している気もしますが、やっぱりハッカー対決的なストーリー展開は個人的には好きです。私もプログラマーですし。

中の人がけっこうノリノリで演じてるなーと思ったら、名塚佳織さんでした。びっくりです。
低めの声だし、かなりこもった感じの声に仕上がっていたのでエンディングのスタッフロールを見るまでわかりませんでした。とてもナナリーと同じ人とは思えない…。

ゲームのグラフィック

グラフィックは 2D 背景で 3D モデルを動かす形でした。
キャラクターの 3D モデルは個人的にはちょっと微妙かなーという感じ。2D絵的なテクスチャーですごいがんばっている感じはあるのですが、イベント絵でのキャラクターがすごく綺麗なので、それと見比べてしまうと 3D じゃなくて良かったのではと思ってしまいます。

モデリングがキャラ優先で間に合わなかったのか、ロボットが一部 2D 絵となってしまっているのが残念でした。無機物なロボットこそ三次で動かしまくるべきだし、実際にそうなっている部分も多いので、どうしても力尽きたのか??という印象を受けてしまいます。

AR

リアルでも技術系の方々が Kinect でいろいろ遊んだり、ちょっと前にスマホで位置情報アプリが注目されたりとかしてましたねー。

ロボティクスノーツでの AR は主にミステリーパートのジオタグ探しで活用されますが、たまにストーリー中でもトリック要素として登場します。
それと重要人物の1人の設定に密接に絡んでいます(こちらについてはネタバレになりかねないので触れません)。どちらかというとこのキャラの存在が AR の目玉なのかもしれないです。

ただ AR は自体は、現実世界→ AR の一方通行で終わってしまうため、やっぱり使いづらいネタなのかなーと思います。
既にシュタゲ(やカオスヘッドでも??)で脳神経に外部入力して現実世界にデジタルデータを干渉させるというネタを扱っていたので、AR 単体だと物足りない感じがしました。

ツイぽ

ゲームの基本システムはシュタゲと同じですが、前作のメールの代わりに Twitter っぽい『ツイぽ』というサービスがあり、そこでの部員達への返信によってルート分岐していく仕組みです。

ただ、このツイぽにはシュタゲのメールのようなプッシュ通知がなく、ストーリー進行(場面切り替え)に合わせて自分でツイぽをチェックする必要があります。またツイぽのログは次の日になると消失してしまうため、確認作業にはそれなりに気を使いました。
シュタゲのメールの送受信履歴はちゃんとすべて残るようにはなっていましたが、辻褄合わせ的な意味でもここには結構神経使った部分だったはずで、この仕様も開発側としては仕方なくだったのかもしれません。

ツイぽについてはもう1つ、どちらかというとシナリオ構成に関して気になる所がありました。
ツイぽはすべて公開アカウントのようなのですが、書かれている内容に結構身内ネタが多く、(敵勢力に見られたらまずい的な意味でも)これオープンで書き込んでいいの?と感じる場面がありました。(いきなりフォロワーが増えたという話があったり、特に非公開機能について触れられてはいなかったので、恐らくすべてオープンな書き込みなんだと思います。)
この危うさも高校生らしさといったらそうなのかもしれないし、すべてオープンで本音を語っているからこそ SNS(2ch?)的な盛り上がり感を楽しめるという要素も強いのですが、実社会で SNS での公開範囲に日常的に気を配っている身としてはやはり少し気になってしまう点でした。

シュタゲとの関連性

ゲーム冒頭でシュタインズゲートの世界線変動率が表示されていたのでかなり関連性が強いのかと思いきや、それほどでもなかったので、近作から遊ぶ人でも十分に楽しめると思います。
単語としては単発でセルンとかブラックホールとか近所のおじさんとか変なあだ名とかも出てきますが、随所のネットスラングと同じく知ってれば少しニヤニヤできる程度です。

ただ例外的に、公式ページでも発売前に早々とアナウンスされてましたが、あの天王寺綯がサブキャラクターとして登場します。前作であんな事件があったのに(表向きは)ここまでいい子に育ってくれたのは何とも嬉しい…おっと、それは別の世界線の話だったぜ。
綯は JAXA の職員として登場するので、JAXA の立ち位置的にも詳細は触れませんが、前作のキャラクター達がここまで関わってくれたのはシュタゲ好きとしては嬉しかったです。大人になった綯可愛いよ綯。

これはネタバレになるのかもしれませんが、ある条件を満たすと疾風迅雷のナイトハルト、ダル・ザ・スーパーハカー、栗御飯とカメハメ波のツイぽが見られるようになります。つぶやきの量はそんなに多くはないですが、ダルはオカリンと裏側でいろいろやってくれていたらしく(主にオペレーション的な意味で)、その辺の様子が垣間見れたのは嬉しいファンサービスでした。

まとめ

ストーリーとしては青春あり、熱いロボットものの展開ありでよく出来ていると思います。

シュタゲのようなミステリーを期待するのではなく、高校生目線で目の前の障害をひとつひとつ乗り越えていく様子を楽しめるといいと思います。廃部寸前のロボ部で部員を集めたり、機材を集めたり、コンテストで優勝を目指したりとか、そういうイベントがたくさん詰め込まれています。
それがいつの間にか世界の危機を救わなければいけないような状況に立たされたりもしますが、やっぱりできることは高校生相応で、周りの人達に協力してもらいながら自分にできることをやっていく、そんな物語です。

  お買い物  コメント (0) 2012/06/30 13:59:31


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プロフィール HN: ももかん
ゲーム作ったり雑談書いたり・・・していた時期が私にもありました。
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